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2GBを超えるデータファイルの運用

日付2007/08/02
ID07-015
バージョン2004
プラットフォームWin & Mac

この記事は、最新ではないバージョンに関連した方法について解説しています。

最新のバージョンでは推奨されていないか、または他の方法で簡単に実現できる可能性があります。

4Dは、最大128GBのデータファイルを作成することができます。しかし1つのファイルに128GBが収まるのではなく、データファイルは最大2GBのセグメントと呼ばれるファイルに分割され、このセグメントが最大64個作成されることで実現します。

運用上の注意点

セグメントファイルは、OS上で別のファイルとして認識できますが、4Dの論理的なデータファイルの組として取り扱わなければなりません。これには次の特徴があります。

  1. ファイルフォーマットシステム上、2GB以上のファイルを作成できないシステム上でも、128GBの大容量データとして取り扱うことができます。
  2. セグメントファイルに分割したことによるプログラミングへの影響はありません。言い換えるなら論理的には1つのデータファイルであり、複数のセグメント化されたファイルを意識する必要はありません。またパフォーマンスにも影響はありません。
  3. 4Dはセグメント化され複数のファイルに分割されたファイルを集合体として取り扱いますので、これらのファイルを移動したりコピーする時には、必ず一組の集合として取り扱う必要があります。例えば20個のセグメントファイルが1つのデータファイルとして構成されている時、移動作業中にセグメントの1つが欠け19個のセグメントファイルとなってしまったような時には、データファイルとしては破損状態となってしまいます。例え失われたセグメントファイルが空であっても、論理的な繋がりを失い、データファイルとしては開くことができなくなります。
  4. セグメント化されたファイルは、必ず同じボリュームにある必要はありませんが、ネットワークボリュームや外部ボリュームでは、マウントされるタイミングやアンマウントされることがるためにエラーになることがあります。
  5. 運用上ファイルを移動するなどして、セグメントファイルのパスに変化があると、セグメントファイルの位置を確認するためにダイアログが表示されます。このダイアログを通して正しくセグメントファイルを指定することで運用の継続は可能です。

もし運用上、将来的に128GBのデータ量になることが予想されるなら、予め64のセグメントに分割しておくこともできます。もちろん運用中に、新しいセグメントを追加することも可能です。

運用中にデータファイルおよび既存セグメントファイルの最大容量に達して新しいデータがファイルに収まらなくなった時にはエラーになりますが、セグメントを追加することで運用が継続可能な時には、セグメントを追加するダイアログが表示されます。そのダイアログでセグメントを追加することで運用を継続できます。しかし運用中に、特に4D Serverの運用中にこうした状況に陥ることは好ましくない状況ですので、運用管理において最大容量を超えそうな時には、予めセグメントを用意しておくことが望ましいと言えます。

削除を行うには、4D Toolsを使ってデータファイルの圧縮を行う必要があります。つまり、すでに存在するセグメントを運用中に削除することはできません。例え空であっても運用中には削除できません。4D Toolsを使わずに物理的削除を行うことは、先の2番目の項目で述べました理由から、データファイルの破損に繋がりますのでご注意ください。

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